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左の写真は、いつのまにか巻き取りコードが戻らなくなってしまったアイロン。
それでも、何年も使っています。
買い換えたいなどと言われないうちに、直してみましょう。
スチームも温度も、アイロンとしての機能には問題ないのですから。 |
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後ろのコードリール部分が外れそうです。
ネジを外して、そうっと開くと電気の接続部(コネクタ)が見えます。
これを外します。
バネの力で接触していますので、金属の部分を引っ張れば抜けます。
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予想通りコードリール部分が綺麗に外れました。
くるくるとコードが回っても、アイロンへ出るコネクタは、動きません。
内部にスリップリングが入っているのでしょう。
さらに分解してみたところ、ゼンマイが一気に飛び出してきました。
ぜんまいがグチャグチャです。
(飛び出したゼンマイが目に当たり、怪我をすることもあるので、要注意です。)
ゼンマイを扱うには、軍手が必須です。
(ゼンマイの端で、手を切るし、油まみれになるため)
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ゼンマイは、収納部の縁から、ゆっくりはめ込むように収納してゆきます。 |
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上の写真にスリップリング(回転しながら接触する電気接続部)が見えています。
ゼンマイを収納した後に、コードを巻き取るようにして位置決めします。
中央の軸に、ゼンマイの端が固定され、巻き取り中心になります。
組み込む際に、シリコングリスを入れて、摩擦を減らします。
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組み立ての際に、中央にネジを入れますが、これを締め込みすぎると、リールの回転が止まってしまいます。
リール部のみで、コードの戻りを確認すると、あまり良くありません。
最後まで戻りません。 |
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結局、コードが巻き取られれない原因は、ゼンマイのバネ力が弱くなったためだろうと修理をあきらめたのですが、最後にスプレー式潤滑剤を注いだところ、スルスルと別物のようにコードをが巻き取られます。
すごい効果です。
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最終確認です。
電源コードを10cmくらい引いて止めます。
ここで、コード収納ボタンを押すと、するっと引きこみました。
修理完了です。 |
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まとめ: 結局直ったのですが、効果があったのは、スプレー潤滑油、(KURE
CRC 5-56)だけです。
はじめから、これをスプレーすれば直っていたかもしれません。
ただし、シリコングリスも影響したのかもしれませんが。
(電源コード部分ではなく、リールの隙間に入れ(注油)ないと効果は期待できません。)
2011.01.04 (タイムマーク)
その後、コードが引っかかるようになったので、再度分解しました。
その結果、原因は、回転軸が硬い(摩擦が強い)ためであることがわかり、径を大きくする再修理を行いました。
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不具合状況
アイロンからコードを出して、戻しボタンを押すと、反応しなかったり、途中でひっかかるように止まる。 |
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分解すると、ゼンマイ(ぜんまい)が飛び出してきます。
(眼だけは傷付けないように、ゴグル、保護メガネが必要です。)
再度巻いてゆく様子をyoutube映像にしました。
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写真1 |
写真2 |
写真3 |
良く見ると、リールの回転軸の内側が折れ(割れ)ています。(写真1)
このネジは、ゼンマイの片側を押さえる支柱のために割れが入れてあり、強度的に弱いようです。
、またリールのケース(蓋)を押さえる役目もあります。
この割れのためかどうか判然としませんが、リールの軸の回転が硬い状態でした。
このため、リール側の中心径を削って、余裕をもたせ、回転の摩擦を減らします。(写真2)
軸には、シリコングリスを塗布します。(写真3)
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修理後の映像です。
組み立てる際には、バネが効くようにぜんまいを巻きます。
最後(止まる)まで巻いたせいか、強すぎるくらいになりました。
巻き取り強さは、組み立て時のぜんまい巻きで調整できます。
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結局、中心軸が割れてネジが効かない状態なので、ねじは付けずに余りました。
強度は、外側のネジで十分確保できています。
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前回は、CRC5-56の効果と記しましたが、潤滑が必要な部分は回転軸のみですので、防錆潤滑スプレーよりもシリコングリスの方が効果的かと思います。(ぜんまいには効果がありますが。)
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